~塗装工事の流れ~
外壁の塗り替えを行うためには、業者に自宅をみてもらい、
工事の中身を見積もってもらい、そこから実際に工事が始まります。
ところが、実際に塗り替えをすでに経験した人でも、その作業が何のために行われ、
どうゆう手順で行われているのか、案外知らないということがあります。
そこで、実際に塗り替え工事がどんな流れ、手順で行われるのかを紹介したいと思います。
〇大まかな塗装工事の流れ
①ご近所への挨拶周り
②足場の設置
③外壁・屋根の高圧洗浄
★シーリング(サイディングの外壁の場合)
④ビニール養生
⑤下地処理・調整(ひび割れ、剥がれ、ふくれ部分の処理)
↓
外壁塗装
⑥外壁の下塗り(1回目・下地によっては2~3回)
⑦外壁の中塗り(2回目)
⑧外壁の上塗り(3回目、仕上げ塗り)
↓
屋根の塗装
⑨屋根のサビ止め塗装・下地処理
⑩屋根の下塗り
⑪屋根の中塗り
⑫屋根の上塗り
⑬付帯部の塗装
⑭点検・足場解体
以上が大まかな塗装工事の流れです。
塗装は基本的に、下塗り、中塗り、上塗りと、最低3回は行われるものです。
女性の方には、ネイルと同じと言った方が分かりやすいでしょうか。
ベースコート、1度塗り、2度塗り。
外壁や屋根も同じような手順で塗っていくことで、色ムラのない綺麗な仕上がりにしていきます。
各工程についてもう少し詳しく見ていきましょう。
①ご近所への挨拶周り
私たち塗装業者は、お客様のお宅の塗り替え工事を請けた時には、
施工前に必ずご近所の方々にご挨拶をさせていただくようにしています。
工事が始まると、作業車の出入りから、作業中の騒音、塗料やシンナーの臭いなど、
注意しながら作業をしていても、どうしてもご近所の皆様にご不便やご迷惑をかけてしまいます。
ご近所からの苦情やトラブルを避けるためにも、工事期間のスケジュールなどをきちんと説明しながら、ご挨拶することはとても大切なのです。
②足場の設置
作業を始めるにあたってまず最初に建物全体を覆うように足場の設置を行います。
足場の設置作業は基本的に1日で完了します。
屋根から外壁の塗装作業をスムーズに進める上で、作業する職人の安全を確保しながら、
彼らが安心して作業のできる安定した足場を組むことは、塗装工事の品質にも大きな影響を与える重要な工程です。
そしてこの足場設置後、それを覆うように飛散防止のメッシュシートを張り、
塗料やゴミが近隣の建物に付かないような配慮をします。
足場の仮設後、お客様には防犯対策に気を付けていただかなければなりません。
③外壁・屋根の高圧洗浄
外壁や屋根などに付着しているコケや雨だれ、カビなどの汚れを洗い流していきます。
この洗浄は、塗装工事の中でも最も大事な下処理作業のひとつで、
洗浄が不十分だと塗膜の付着力が低下し剥離や膨れの原因となります。
通常の戸建ての場合、外壁だけなら半日、屋根まで行う場合にはほぼ1日の作業時間がかかります。
高圧洗浄時、洗濯物は中に取り込んでいただくようにお願いしております。
★シーリング(外壁がサイディングの場合)
サイディングなどの外装材の目地(部材間の隙間・継ぎ目)、
サッシ周りの劣化したシーリング撤去、打ち直しを行います。
サイディングの場合、このシーリング工事が最も重要な作業といっても過言ではありません。
④ビニール養生
「養生(ようじょう)」というのは、サッシ窓など塗料を塗る必要のない部分を
ビニールや養生テープでカバーすることです。
また、塗料が家の周辺や植木、駐車中の車や自転車などに飛び散らないよう、養生シートでカバーします。
この時、塗装するところとしないところの境界線をキレイに出すことが仕上がりを美しく見せるコツなのです。
養生テープをまっすぐに貼るなど、テープの貼り方ひとつで仕上がりが違ってきます。
ビニール養生してから1週間前後、窓の開閉ができなくなってしまうため、
ご希望があれば一部の窓を開閉できるように養生してもらいましょう。
⑤下地処理・調整(ひび割れ、剥がれ、ふくれ部分の処理)
建物の劣化を防ぐためにも塗装の前に、凹凸や亀裂を埋めたりする作業を行います。
主な作業内容は、クラック補修(ひび割れ部分の補修)、
棟釘打ち(屋根の一番上にある棟板金を止めている釘の打ち直し)、防水処理、
鉄部のケレン作業(汚れやサビを落として塗料の付着をよくする作業)です。
外壁塗装後に発生するトラブルの原因の80パーセント以上が下地処理の不良が原因と言われています。
養生や高圧洗浄と同様に、これもまた大切な作業工程です。