カルセラという外壁素材をご存じでしょうか?
これはセラミックレンガのブランド名で、製品の特徴は見た目が良いだけでなく、メリットがとても多く、デメリットがほぼないことです。新築時はもちろん、リフォームに取り入れる方が増えています。
では、詳しくご説明します。
美濃焼の本場で生まれた「カルセラ」
カルセラは、美濃焼の里、多治見市の窯業メーカーが開発したセラミックレンガです。 長石・陶石・珪石・粘土などを精製して顆粒状にした天然の素材を金型に入れてプレスし、250度の高温で24時間かけて焼き込んでつくられます。
<メリット>
特長1 レンガの風合いを自由に楽しめる
数種類の大きさや色が展開されています。ナチュラル・おしゃれ・レトロ・重厚感など、理想とする雰囲気を演出できます。外壁全体だけでなく部分施工したり、外柵や庭、店舗の内装で意匠を凝らしたりと活用は自由自在です。素材の性質上、寸法や形状に多少のムラがあるため、圧迫感がなく、仕上がりは自然な印象になります。
特長2 超軽量
水に浮くほど軽いので、建物本体に負担をかけません。リフォームの場合、建物に負担をかける施工は避けるべきなので、通常のレンガやタイルは使えません。素材自体が重い上に、モルタルに貼り付けたり、必要に応じて下地の強化をしたりする必要があるためです。しかしカルセラは非常に軽く、接着剤を使う工法なので、リフォーム時にも取り入れられます。
特長3 耐久性に非常に高い
本物の焼き物と同じなので、雨・風・雪や気温の変化に非常に強いです。
紫外線に影響を受けたり、薬品により腐食したり、色落ちしたりということもありません。
その耐久性は60年とされています。吸水率が低く、耐凍害性があるので、寒い地域の建物の外壁にも使えます。断熱性に優れていることも実験からわかっています。
特長4 美しくカットできる
内部はハニカム構造といって、ハチの巣のような形をしています。
密度が低いため、ノコギリやドリルを入れても抵抗が少なく、美しくカットできます。
そのため、現場でカットをし、エアコンダクト周りなど細かい場所にも調整しながらきれいに並べていくことができます。
特長5 施工方法が優れる
人体に有害な物質が入っていない安全性の高い「弾性接着剤」で施工します。
弾性接着剤なら下地材の膨張収縮や細かいな振動に強くなるので、タイルの割れが起きにくくもなります。既存の下地を活かしてその上に直接カルセラを貼っていくので、施工による廃棄物を減らすこともできます。
<デメリット>
カルセラは軽量化しているため、圧力には強くありません。代表的なのは曲げ強度です。中央部に荷重を加えて曲げるような力を受けると割れてしまうこともあります。床や板と板をまたいで貼らなければならないような場所への施工はできません。
施工するのは塗装業者
「塗装業者がどうしてカルセラを扱っているの?」と思う方がいらっしゃるかもしれません。
接着剤をつかいカルセラを貼っていくには、下地の塗膜の状態の確認が肝心です!
状態が悪いまま貼ればすぐに落ちてしまうでしょう。タイルやレンガをメインで扱う業者では専門的に下地をチェックすることができないので、カルセラの施工には塗装業者が向いているとされています。
また、開発メーカーは、「価格勝負の末、質の悪い外壁塗装や工事をしている業者がいる」ことに課題感を持っていたそうです。そこで、優良業者が差別化を図るとともにお客さまに幅広い選択肢を提供できるようにと工法を含めた開発が進められました。
レンガ調の壁に関心がある方はもちろん、レンガ調のサイディングを入れている方にもおすすめします。サイディングの場合、定期的な目地のメンテナンス、必要に応じた塗装工事が欠かせませんが、カルセラならその煩わしさがなくなります。
検討してみてはいかがでしょうか?