外壁の種類

2023/4/20

外壁材にはいくつもの種類があります。見た目はもちろん、メリット・デメリットも異なるため、必要なメンテナンスが異なります。
今回は「外壁の種類と特徴」をお伝えします。


1.サイディング

サイディングとは、板状の仕上げ用の外壁材の総称です。職人が手作業で仕上げていく塗り壁とは異なり、工業製品の「サイディングボード」をカットし、外壁に貼っていきます。工場生産なので品質が安定していますが、継ぎ目ができるので、継ぎ目をコーキング材で埋めます。サイディングの塗膜に目立った劣化がなくとも、コーキングに劣化が起きたらメンテナンスが必要なサインです。

サイディングには窯業系、金属系、木質系などの製品があります。

①窯業系サイディング

現在の外壁材の主流で、シェアは70~80%にのぼると言われています。原料はセメント質と繊維質なので、窯業系サイディングには防水性がありません。製造時に、防水効果のある塗料を吹き付けますが、時間とともに防水効果は落ちていきます。水が建物内に侵入するようなことがないように、7・8年目からメンテナンスを意識し、10年に1度は塗り替えをすることをおすすめします。

また、熱を溜め込みやすい性質があるため、色あせや塗装の剥がれが起きることがあります。塗り替え検討のサインです。

②金属系サイディング

金属板を成形・加工してつくります。金属なので水の侵入やひび割れなどは起こりにくいため、比較的長持ちします。ただ、汚れやサビを放っておくとそこから劣化が進むので、半年から1年に1度はしっかり洗浄してよい状態を保っていけると良いでしょう。金属なので衝撃によって変形し、そこから傷みが広がることもあり得ます。やはり定期的な点検が重要です。

金属の種類により劣化の出方は異なるものの、10年以上経ったら、サビ処理や防錆塗装塗布のため工事をすることをおすすめします。メンテナンスの手間を減らすためにはフッ素樹脂系塗料の塗布も効果的です。

③木質系サイディング

無垢の木材を使用してつくります。多くは、表面が塗装してあります。木の温もりを感じられる見た目をしていますが、不燃処理がしてあるので、防火性や耐火性に心配はありません。

木材は水分に非常に弱いので、塗膜が劣化する前に定期的に塗り替えをして防水性をしっかり保つことが欠かせません。7年を目安に定期的な塗り替えをすることが理想です。


2.モルタル

砂とセメントと水を混ぜ合わせた材料をモルタルと言います。左官職人が手作業で仕上げるモルタル外壁は、サイディングが主流になるまで多くの住宅で使われていました。

モルタルは、適切な施工ができれば耐用年数は30年とされています。しかし、ひび割れが起きてしまうと雨水が侵入してしまいます。定期的なメンテナンスをして、塗膜の耐久性を保っていくことが大切です。ひび割れ以外には、チョーキング、剥がれ、コケや藻の発生などの劣化症状も見逃さないようにしましょう。


3.タイル

土や石を高温で焼き固めたものがタイルです。土や石は半永久的に存在する素材なので、タイルの外壁は劣化に強いと言われます。一方、タイルの継ぎ目のコーキング材の劣化は避けられません。10年に1度を目安に補修をするとよいでしょう。


4.ALC

「軽量気泡コンクリート」とも呼ばれる外壁材で、水に浮くほど軽いのが特徴です。断熱性・耐火性はありますが、防水機能はないため塗装で防水性を保つ必要があります。継ぎ目があるので、シーリング補修も欠かせません。5~10年程度で点検・メンテナンスをしてください。

新築時から時間が経ち、「うちの外壁って…」と思っている方は多いですよね。ぜひ、ご自宅の外壁材にはどんなメンテナンスが必要なのか確認してみてください。

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