***屋根リフォーム②*** ~屋根の葺き替えとカバー工法~

2021/4/30

屋根リフォームには、塗装、葺き替え、カバー工法の3種類があります。
塗装に関しては、以前のブログでお話しましたので、
葺き替えとカバー工法について、それぞれメリットとデメリットと共に書いていきたいと思います。

屋根の葺き替えとは?

葺き替え工事は、屋根リフォームの方法の中で最も大規模な工法です。
単に屋根の表部分だけを補修する工事ではなく、
もともとある屋根の下地から表面までを丸ごと新品へと取り替えるリフォームです。

〇メリット


【 地震対策 】

屋根を一新する際に軽量な屋根材を選ぶことで耐震性を上げることができます。
例えば、瓦屋根は丈夫でメンテナンスも比較的少なく済むという利点がある一方で、
その重さが地震のときにマイナスに働く場合もあります。
屋根が老朽化している場合は、重い屋根材から軽量かつ丈夫なものに替えると安心です。
軽くて丈夫な屋根材として、ガルバリウム鋼板が比較的人気があります。

×デメリット


【 一時的な出費がかかる 】

費用に関しては補屋根の塗装や、カバー工法と比べて、葺き替えは費用が高くなります。
撤去する屋根材の処分費用や、カバー工法よりも工期が長くなるため、その分人件費も高くついてしまいます。
しかし、古い屋根材は必要なメンテナンスのサイクルが年を追うごとに短くなってくるため、
何度も補修して塗り直してと、毎年のように補修する必要が出てくると費用が定期的にかかります。
そのため、葺き替え工事をすることで、結果的に家にかかるトータルコストを安く抑えられる場合もあるのです。

カバー工法(重ね葺き工法)とは?

今ある屋根材を剥がさずに、上から新しい屋根を重ねて設置する工法です。

〇メリット


【 葺き替えに比べて安価 】

葺き替え工事に比べると工期も短く、また基本的に「廃材」がでないので、
処分費用もかからないため、費用を安く抑えることができます。

【 断熱性の向上 】
金属屋根裏面にある断熱材が防音性を高め、断熱性を向上させます。
(注:断熱性がない製品もあります。)
加えて、屋根が2重になるため、更に断熱性や防音性、防水性が向上します。

×デメリット


【 屋根が重たくなる 】

カバー工法を実施することで、屋根は2重になるため当然重たくなります。
しかし、軽量の金属屋根によるカバー工法であれば屋根の重さをそれほど心配することはありません。
軽量金属屋根は5kg/㎡です。
一般的な屋根材に金属屋根材でカバー工法を行った場合、屋根の総重量は約25kg/㎡になります。
陶器瓦(日本瓦)の屋根は約60kg/㎡であり、陶器瓦の屋根に比べてはるかに軽量です。

【 カバー工法ができないことがある 】
カバー工法は、できない屋根材があります。
たとえば、瓦は屋根材に厚みや波があるためカバー工法をおこなうことはできません。
そのため、カバー工法は主にスレート系のリフォーム時でおこなう工事方法となります。
また、屋根の劣化がひどく、下地までひどく傷んでしまっている場合は、
葺き替えをオススメします。