***外壁塗装入門***~手抜き工事の防止~

2021/3/13

~手抜き工事のその後~

手抜きをしてもきちんとした工程で塗布した塗膜でも、出来上がったばかりの状態の見た目には差がありません。
塗装工事の工程は細かいゆえに、一般の依頼者にはわかりにくい工程となります。
その為、わからない所でわからないように手抜きが簡単に出来てしまうのです。

手抜きの影響は、数年後に発生します。
塗布後1~3年後にこのような損害が発生したら、手抜きが行われてしまった証拠となります。


〇光沢の低下
〇塗膜のヒビや浮きの発生
〇塗膜の剥がれ
〇塗膜に汚れが付きやすい

これらは、塗布後1~3年では起きない現象です。
手抜きをされてしまった塗膜は耐用年数が激減してしまいますので、短い期間であらゆる塗膜の劣化が始まってしまいます。
このような症状が現れてから、ようやく手抜き工事をされたのかと気付くのです。
後々でないと気付かないというのも、外壁塗装工事の手抜きの現状の酷さです。

このような思いをしないよう、こういった手抜き工事を防止するにはどうしたらいいいのでしょうか。
または、どうやったら防止することが出来るのでしょうか。

~手抜き工事を防止するには~

外壁塗装工事で手抜きが発生する事に不安を感じても、1日中ずっと業者の作業を見張っている訳にはいきません。
仕事などで日中はほとんど不在で工事をしている様子を全く見られない方もいらっしゃるかと思います。
なので1番良いのは信頼できる業者に、工事を依頼することなのですが、
その信頼できるかどうかを見極めるおが難しいところでもありますよね。

方法のひとつとして、中塗りと上塗りの色を変えるという方法があります。
色を変えるといっても、赤を塗った上に白を塗るということではなく、
微妙に色を変えてもらうのです。
中塗りと上塗りは、通常は同じ色の同じ塗料で塗り重ねていくものですが、
ここで少し色味を変えると、塗り忘れ、塗り残しが一目でわかるものです。
この手法は、実は公共事業では常識なのです。

また、公共事業では、工程ごとの写真の提出が施工業者に義務づけられています。
住宅の塗り替えの場合でも、事前に現場担当者に工程ごとの写真を撮影しておいてもらい、
後から見せてもらえるようにお願いしておいたら安心出来るでしょう。
そのつど写真で確認していけば手抜きの余地はありません。
きちんとした業者であれば、全ての工程の写真を見せてくれと言っても、全く嫌な顔はしないでしょうし、
むしろこの作業を徹底して行ってくれるはずです。

作業中の職人さんに、今はどんな作業をやっているのか声をかけてみても良いと思います。
実際に今塗っている壁や、作業中の家の周りを危なくない範囲で見せてもらっても良いでしょう。
職人さんに話かけてもいいものかと、迷う方もいらっしゃると思いますが、
お客様に声をかけられて迷惑だと感じることはまずないので、気軽に声をかけて話を聞いてみましょう。
職人も自分のやっている仕事に興味を持ってもらえると分かれば、いつもより仕事に気合が入るかもしれません。

全く塗装に関しての知識がないと、工事開始から終了まで何が行われているのかよくわからないまま、
あっという間に塗り替えが終了してしまいます。
もちろん手抜き工事されていることにも気づかないままです…。
塗装に関して少しでも興味や知識があれば、ちょっとした手抜きに気付くことができるかもしれません。
また、実際に自宅が塗り替えられていく様子を見ていて”おもしろい”と感じるかもしれません。
悪徳業者も「このお客様は塗り替えに積極的で気にかけている」と感じれば、
手抜きをしようにもやりずらくなってしまうはずです。

我が家の塗り替えにまずは「興味を持つ」ことが、一番の手抜き工事防止につながるのではないでしょうか。