***外壁塗装入門*** ~悪徳業者について~

2020/10/30

~悪徳業者~

ー悪徳業者が多い訳

前のブログでも少し触れましたが、リフォームの中でも、塗装業界・リフォーム業界には悪質な業者が多いと言われています。

外壁などの塗装は、本来10年以上持つはずの塗装が、塗装工事から数年、ひどい場合には数か月で剥がれてしまったなどということがあります。これは、塗装前の洗浄が不十分だったり、質の悪い安い塗料を使ったなど、様々な理由が考えられますが、塗装した直後には一見綺麗な状態に仕上がっているため、一般の人にはそれが手抜き工事だということを見破ることは難しく不可能とも言えるでしょう。塗り替えから数年後の家の状態をみて、依頼した会社が悪徳業者だった…と気づくケースも少なくありません。

外壁塗装は多くの手順によって行う工事ですので、一般の人には分かりにくいため、手抜きはいくらでも出来てしまいます。100万円支払っても、実際は50万円の価値しかない工事ということもあります。「塗装工事には定価がない」とも言われます。100㎡で100万円など、適当な基準で見積もられても、それが高いのか、安いのかという判断が一般の人には出来ません。

しかし、定価はなくとも、相場というものはあります。悪徳業者の見積もりに対して、相場に照らして高いか、安いかを見極める必要があるのですが、一般の人にはその知識がないので、見極めることもなかなか難しいところです。そういったところを悪徳業者につけこまれて、言葉巧みに騙され言いなりになってしまい、結果として知らないところで手抜きをされてしまうのです。

同じ業界で働く者としてはとても悲しく残念なことではありますが、こういった悪徳業者が未だに存在しているのが現実です。何も知識のないままに依頼してしまうことが一番危険です。今は昔と比べ、インターネットなどで簡単に情報が手に入れられるようになったので、自分自身である程度下調べをし騙されるリスクを回避することも大切なことと言えます。

ー悪質業者がよく使う手口

いきなり訪問してきて緊急性をあおる

悪徳業者の多くは、いきなり訪問してきます。「今すぐ直さないと大変なことになる」と、必要以上に不安をあおってきます。この手の悪質業者は、口が達者でうまく口車に乗せようとしてきます。そのまま話を聞いていると、契約しないといけないという錯覚に見舞われてしまうことがあります。この様な流れの場合は、全く話を聞かずに断りましょう。指摘された箇所が気になるようなら、違う業者に相談するようにしましょう。

大きな金額の値引きを平気でする

見積書の最後に値引きをするということは、よくある事ではあります。しかし、その金額は端数を調整する程度の値引きです。30万、50万、半額など極端に大きな金額の値引きをしてくる業者は要注意です。実際は元々の見積もり金額の数字を大きく作っているだけのことです。こんなに頑張ってくれるのだったらお願いしてみようといった、お客様の良心を手玉にとった悪質な方法です。

「一式」という見積書

どのような工事内容を行っていくかを細かく記載して計上し見積書を作成することが、建築の見積書の作り方の常識です。しかし、中には外壁塗装工事一式〇〇円、など単価や㎡数を記載せずに一式のみで見積書を作成してくる業者がいます。建築工事の見積書の内容に、一式と使うことはありますが、施工する部分が小さく狭い場合です。広く大きい面積の外壁塗装の見積書を一式のみで作成するということは、本来絶対あり得ない見積もり方法です。

足場費用無料サービス

外壁塗装工事は2m以上の高所作業の工事ですので、必ず足場が必要になります。絶対に必要な足場をサービスするという業者は、見積もりの中に金額を上乗せしているパターンがほとんどです。住宅の足場費用は、1件あたり30坪程度で15万円程かかります。簡単に無料にできる金額ではないので、一般的な業者であり得ない無料サービスといえます。

「自社のオリジナル塗料」を主張してくる

日本の塗料メーカーといえば、日本ペイント・関西ペイント・エスケー化研の3つがほぼ占めています。日々色々な研究を重ねないと出来上がらない優秀な塗料を、一般業者はそう簡単に作れるません。「我が社開発のオリジナル塗料ですので、同じ性能で他社よりお安く出来ます」と言ってくる業者はとても怪しいです。実際に、塗料メーカーの塗料のラベルを張り直し、自社制作の塗料と言い張り主張する業者もいるようです。

●別の塗装業者の見積書を参考にしたがる

他社から既に提出されている見積書を参考に、見積もりを行うケースはあります。しかし、やたらに参考にしたがったり大きく安く出来ると豪語する業者は、悪徳業者によくあるパターンです。特に多いのが、見積もりもしていないのに、他社の金額を見ただけで、30%安くなるなどの具体的な数字を言ってくるパターンです。一般的な業者であれば、自ら見積もりをしてみないと、その見積もりの数字に間違いがないと断定することが出来ないと考えるので、他社の見積書を見ただけで何の根拠もなく安い金額だけをアピールすることはないでしょう。